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100% 嘘八百 ♪ PRINCEを愛するD&Pによる、PRINCEをめぐる妄想の数々


by DandP

戦争のはじまり方


 アメリカの攻撃について、戦争について、なぜだろう、あまり発言する人を見ない。確かにネットというものでの発言には、伝わり方に用心しなければならい面がある。意見の対立を避けてしまう面もある。
 意見というものは対立するのがむしろ当たり前で、その対立から対話となり、意見の交換や新しい見解にいたるのがまっとうだが、残念ながら私達は対立する意見を『対話』する習慣を持たない。「だよねー?」と言うばっかりで、普通の会話ですら違う意見をなかなか言っていないのが、現実ではないだろうか。
 しかし、それ以上に今回の戦争について発言できないのは「実はよくわからない」からではないかと、思うのだ。

で、なんで戦争なんだっけ?
そんな気分なのである。
そもそも最初の意気の根拠は9・11、あのツインタワーであったような気がするし、繰り返し意気高揚のために引き合いに出されているような気がするのだが、その「対テロ」戦が、いつのまにか「対イラク」になってる。その間のつながりが、聞いても、ホントのところはよくわからないのだ。「対アルカイダ」までは、わかる。しかし、その後はどうもよくわからない。
 湾岸戦争のとき、私はドイツにいて、テレビも新聞もない生活をしていたので、日本でのテレビ中継の「ミサイルがイルミネーションのように美しく放たれる様子」を見ていない。けれど、軍事行動に参加している国にいて、近所のおばさんおじさんの様子から、かなりリアルな戦争を味わった。同級生(クロアチア人)の恋人が戦地にいることや、戦争による火災の影響が天候不順にあらわれたり・・・。とはいえ、言葉がよくわからないと、戦争の理由や根拠がわからない。
 今回は、言葉もわかり、情報もあるはずなのに、やっぱりよくわからない。
 冬季オリンピック中継で見た、グラウンド・ゼロから持ち帰った国旗を掲げた消防士たち。あのリアルに沈痛な表情を見て、震える気持ちにはなったが、しかし、その後に続くだろう戦争に対するコマーシャリズムを感じた。個人の体験としては、ひとめ、その表情をみるだけで震えがくるような壮絶なものであったとしても、それをくみ上げた「国家」の手には、別の策略を感じる。というか、それが「国家」であると思う。
 真意はなんなのよ?それが知りたい。
大儀の判りにくい戦争、と言われる。もちろん大儀の判りやすい戦争というのも、実はあまりないと思う。引き合いに出された「十字軍遠征」だって、本当に欲しかったものは香料やスパイス、その利権だったろう。戦争とは、大儀があろうとなかろうと、略奪なのである。大儀はその隠れ蓑に利用されることが、むしろ多い。
 アメリカの本当に欲しいものは何?湾岸の時のように、また石油?

 そして、私の知る限り、戦争を望む人はま わりにいない。なのに、戦争は始まる。
それも、よくわからない。
なぜいつも、どれだけ反対しても戦争は始まるのか。
 戦争を反対する国の理由に難民問題があると聞いた。
そういえばフランスはムスリムが多いのを忘れていた。ラシズムが大きな問題になるほど、移民の問題を抱える国でもあるのだ。欧州には多分イギリスよりも地続きの分だけ、難民問題は大きいのかもしれない。
テレビの首相達の顔を見るうちに、ああいった髪の色の薄い、色の白い人たちの国のような気がしてしまった。どこの国にも、さまざまな人種が生きているのだった。

首相の後ろに、その国の人々の姿をみれるだろうか。
世界地図を、なにも見ないで描けるだろうか。

世界の何を私は知っているだろう?
by DandP | 2003-03-20 14:58 | D&P時事放談