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100% 嘘八百 ♪ PRINCEを愛するD&Pによる、PRINCEをめぐる妄想の数々


by DandP

ジャ○ネット○カ○の社長さんの半生


 年の瀬も押し迫り、故郷へ帰る計画を立てる人も多いのではないだろうか。
手に手に土産を持ち、故郷の人々の笑顔を思い浮かべながら列車に乗る、そんな日本の年の瀬がやってくるのだ。
 上野発の夜行列車降りたときから、青森駅は雪の中。北へ帰る人の群れは誰も無口で・・・ひゅうるり~~~~~~っ。と、こんな歌ばかり歌っていては津軽海峡には冬景色しかないように思えるが、当然春もくれば夏もある。しかし、長い冬の生活から、あの独特の鼻にかかったような魅力あるお国なまりが生まれたのではないだろうか。

 そんな雪景色とは関係のない、海風香る宮崎県にひとりの男が生まれた。

今日は、リクエストにお答えして、さる社長さんの半生を思いっきり妄想してみたいのだが、なにしろこの妄想、失礼なことこの上なく、名誉毀損で訴えられては私の貧乏に拍車がかかるので、これはある架空の社長さん、「しゃちょ夫」の架空のモノガタリとしてお読みいただきたい。また、しぐさやセリフなどを追っていくととても書ききれず、15夜連続しても終わらないので、モノガタリの卵として綴ってゆきたいと思う。

 今からさかのぼること54年、ひとりの男が生まれた。
戦後の復興、新しい価値観、そんな揺り籠に揺られ男の人生は始まる。
けして裕福ではなかった。高校を出るとすぐ家業の漁師をつがずに、町工場へ働きに出た。汗と機械油の臭いにまみれながら、日に幾つもの靴底の型を磨いた。会社勤めのサラリーマンという新しい響きに、憧れもあったが結局は遠いどこかの話だと思っていた。

 酒を覚えたのは15の時だった。陸に上がった父親は、いつもなにかしら酒を口にしていたから、難しいことではなかった。
職についてからも手当ての支給された日には、縄のれんをくぐった。

 心はめまぐるしく変わろうとする世の中と、自身の現実とに乾いていた。ある日、手当ての入った紙袋を手にすると、彼は家に帰るでもなくふっと消えてしまった。
それきり、彼は帰ってこなかった。

 温泉町。町中を湯気を上げて源泉がながれる。
橋の赤い欄干に手をついて、ほろ酔いの男たち。日が暮れて、喧騒が増すと、一段と活気を見せる場所があった。

 「ちょっと。シワに気をつけておくれよ。あんたの指のささくれにゃ衣装がデンセンしちまって困ったもんだよ。よっぽどの親不孝だねぇ」

裸電球の付いた鏡越しに、白粉を叩きながら女が言った。年の頃なら40近く、背中に脂の乗ったストリッパーDP子が、その男を拾ったのは半年も前だろうか。こうして「しゃちょ夫」は、DP子の身の回りの世話をしながら、興行の旅についてまわっていたのだ。

       つづ・・いていいのか!?
by DandP | 2002-12-22 14:14 | 社長さんの半生