100% 嘘八百 ♪ PRINCEを愛するD&Pによる、PRINCEをめぐる妄想の数々


by DandP

2003年のお誕生日

ちょっと話は変わって
 こないだ、誕生日だったんすよー
と、24歳アルバイト青年がバイト帰りに携帯で先輩と会話する感じで。ただし、先輩というのは何の先輩なのか、会話を終わりまで聞いててもわからなかった。
いや、携帯の盗み聞きの話ではない。

お誕生日の話なのである。


昔々、母親に読んでもらった本に、人魚の誕生日会の話があった。

まあ、今回は、たんなる私の誕生日にまつわる思い出を、かわいく語ってみようという試みなのである。

い、いいじゃないか。だめなのか。



 人魚は見た目は15くらいの若い女の子なのだが、人魚は年に4回誕生日を迎えるため、結構な年齢なのであった。
『年のいった少女』というのが心に残った話だが、今になって考えれば15なんていくらでもヤラシイ年齢だし、60なんてまだまだ脂ぎった女の年齢なので、どうもギャップは少ない。どちらもあんまり「清らかな」イメージはないのである。
 だが、本題はそんなことではない。
その人魚の誕生日会を行う場所なのだ。

「今夜、渚で60歳の誕生日会を行います」

とかなんとか書かれた招待状を主人公が受け取る、そんな話だったと思うのだが、そのときの私にとっての重要な問題は『渚』というのはいったいどこなのか、ということだ。当時、幼かったワタクシD&Pは、渚というところをどういうところなのか、知らなかった。それで母にたずねると、どうやら、海と陸の『間』であるらしい。

しかし、私は思った。それはすでに『砂浜』という名前が付いているではないか。そして、さらに考えた。『そこ』は、もっと、かなり厳密な海と陸の境なのではないか。
 砂浜に寄せる波の、先の先が砕けて白い泡になる。それが陸と接するところ、その一瞬の一点が、『渚』という場所なのではないか。
 それは波の動きによって瞬時に場所が移動する。

いったいその一瞬の一点で、どうやって誕生日会をするというのか。

なので、その一点に足を差し込むと、どこか異空間に入るように、広いどこかに通じるのではないだろうか、と考えた。
 まあ、四次元の世界がブームだったしね。。。。
だから、招かれる方も大変だ。砂浜に行って、その波の先に、上手にタイミングを合わせ、さっと足を差し込むのだ。一瞬たりとも躊躇しては、タイミングを逃してしまう。大変な作業だ。

 さて、そうしてたどり着いた場所は、どんなところだったろうか。

テーブルや椅子、という洋風なものは、どうもチビッコの私には、銀座の歩行者天国に置いてあるパラソル付きの白いプラスティックの軽いもの。
 そして、想像した海も、さまざまな青いタイルをコラージュしたような鮮やかな青ではなく、行ったことのある海、せいぜい潮干狩りに行った東京湾近辺や、九十九里浜、大洗海岸という、地味な色の海。

なんというしょぼい小道具たちであろうか。
 しかし、人魚の誕生日会はしばらくの間、私の憧れであり、渚も謎の場所であった。いつか私も、先に年ばかりとってしまう、幼くもかわいい人魚の誕生日を祝いに行ってみたいと思っていた。

未だに正確な渚の場所はわからない。




 しかし、その後は、渚というと、松田聖子が黄色いワンピースを着て小首をかしげて意味不明の不安顔で媚を売っている所のような気がして、あんまり近づきたくない場所となった。
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by DandP | 2003-03-15 14:56 | D&P時事放談